彼女はまるでジャンヌ・ダルクみたいな人や!
令和3年に妻・文さんを亡くした著者・中田優氏が、二人の出会いから結婚、そして4人の男の子の子育てに、ビデオ撮影にと奮闘する文さんの姿を綴ったものです。
文さんは、ある時期からビデオ撮影にのめり込みます。最初は単なる趣味だったものが、自身で編集して作品を仕上げ、応募したコンテストで優勝するほどに。それは、兄弟が柔道で活躍することに引け目を感じていた次男に自信を持たせることにつながっていきました。
本著に掲載された長男が撮影したという上海列車事故の写真。この事故で一番の親友を亡くした長男の心を慰め、親友の思いを遂げることにもなったのもビデオ作品の制作でした。
本著の発行前に、文さん自身も書籍を刊行しています。それは「恋文 おまんが好きぜよ!」というタイトルで、息子たちへの思いを愛情たっぷりに語ったものでした。
あらゆる場面で子どもたちに手を差し伸べながら、それぞれの道へと導いていく、著者は文さんのことを「閃き」と「優しさ」に生きた妻、と称えています。
そんな文さんを温かいまなざしで見つめ、家族の絆を描いた愛情物語。ぜひご一読ください。