『草を褥に木の根を枕 花と恋して九十年』
本著は『日本植物学の父』といわれる牧野富太郎博士を師として、自らも植物の研究に携わってきた上村登氏が知る博士の生涯をまとめたものです。
高知県佐川町で過ごした幼年期から青年期、植物研究のために飛び込んだ大学での研究生活や教授との軋轢、苦しい暮らしを献身的に支えた壽衛夫人のこと、晩年の暮らしぶりなど、その波乱万丈な生涯が綴られています。
「採集会や講演会で牧野講師の指導を受けると、驚くべき植物知識と名講師ぶり、温情あふれるその人柄と親しみの深さに魅せられて、熱烈な牧野ファンになるのである」 「牧野博士の素晴らしさは、血がにじむようにして得た自分の植物知識を、惜しげもなく大衆に分かち与えられたことだ」
博士のあふれんばかりの魅力が存分に語られています。
※牧野博士は、2023年春NHK朝ドラ『らんまん』主人公のモデルになっています。